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2023年04月01週
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(前週よりのつづき)
 なんで、そんなことになってしまうのか。
 廃炉図鑑は、なにしろ「廃炉」「図鑑」ですから、現状の現場理解について納得していません。これから、そこに突入して行くことになりますが、前提として言及しているのが「…しかし、この『廃炉の現場』を語る言葉は不足し続けている。あたかもドーナツのように、3.11を取り巻く言葉は中心が空で、その周りが分厚く、そこからさらに遠い周縁部にまた空白がある構造をしている」。
 で、繰り返しますが、この空白、言葉の空白を埋める試みが、「福島第一原発、廃炉図鑑」なのです。
 「…そんな中で、私たちは再び『知のプラットホーム』を用意する必要があるのではないか。18世紀半ばに登場した『百科全書』のように散り散りに存在するばかりになっていた情報を体系化し、しかし、『百科全書』の時代のようにあらゆるテーマを網羅することが不可能なほど社会が複雑化してしまった中で、あるテーマにしぼりつつ言葉の空白地帯を埋める形で『そのテーマについて語るならばこれは知っておきましょう』と知識の枠組みを示す作業」、即ち「廃炉図鑑」ということになります。
 しかし、言われているテーマでの「言葉の空白地帯」が埋めにくいのは、相手が放射性物質であるからです。「そのステレオタイプなイメージが、『抽象的でモンスター化した3.11』のイメージ」と言いますが、違うのは間違いなくい相手はモンスターそのものであることです。「原子力発電所」に化した放射性物質は、モンスターではないと言えなくはありませんが、溶融することになった東電福島の3つの原子炉で起こったことは、どう見てもモンスターそのものです。
 ただし、国語辞典(新明解、三省堂)のモンスターは、せいぜいのところ「モンスタータンカー『10万トン以上の大型油送船』」だったりしますが、東電福島の事故のモンスターの元々のモンスターは、そもそもがけた外れです。
 「仮に1メガトンの核爆弾をニューヨーク市のエンパイア・ステート・ビルディングの上空8500フィート(2500メートル)で爆発させたらどのような結果になるか…」「そうこうしているうちに、核爆発による火の玉は直径が大きくなって1マイル(1.8キロ)以上に達し6マイル以上の・・に急上昇してゆく。10秒以内で、直下の市街地は焦土と化すであろう。炉心地から9マイル以内の遮蔽物のない地域で被爆した者は3度の熱線でやられ、おそらく死亡するであろう。炉心地の近辺の者は黒こげになり、即死することになろう。グレニッジビレッジからセントラルパークに至る地区では、猛烈な高熱で金属やガラスは溶解しよう」「…こうしたすべてのことを起こすのは、たった一個の、しかも比較的小型の1メガトン核爆弾である」(「チェルノブイリ」R.P.ゲイル他著、岩波新書)。
 「トリニティ実験(広島・長崎への原爆投下の『実験』として実施された、原爆実験)に立ち合い、記録に残した、ウィリアム・L・ローレンス(ニューヨークタイムス紙、記者)の言葉」で、その光景を次のように書き残しています。「『…ちょうどその瞬間、地の奥からこの世ならぬ光が立ち昇った。それはまるで、無数の太陽が一時に輝いたような光景だった…我々は天地創造のとき、神が『光よ輝け』と叫んだあの瞬間に居合わせたような感に打たれたのだった』」。(「原爆投下、米国人医師は何を見たか」ジェームズ・L・ノーラン、原書房)。
 東電福島の事故は、このモンスターの、一瞬をかいま見たに過ぎないとしても、そこから見えていたのは、やはりモンスターそのものだったのです。「抽象的でモンスター化した3.11」などではあり得ないのはもちろんです。
(次週につづく)
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